香のコーチング

いよいよ本章では今までのまとめと、香りにより潜在能力の引き上げる核心の理論に迫っていきます。

脳が持つ2つの思考システム

人間は物事を判断したり、決定したりするとき、脳には2つの思考システムが存在します。ノーベル賞・経済学者、ダニエル・カーネマンはそれをシステム1、システム2と名付けました。システム1は感情や直感のことです。システム1は無意識のうちに非常に速く起動され、努力がほとんどいらない思考で、複数のことも同時に処理できます。システム2の起動は意図的に行う必要があり、時間もかかり、労力やエネルギーが必要になります。これはコーチングの基礎の「気がつかないうちに出来ている無意識の法則」でも解説していますのでご参照ください。

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つまり私たちが成功するためには、成功するまでの過程を分解して細分化し、そのタスクが無意識のうちに行えるようにすることが、成功への鍵になります。ほとんどのコーチング理論はこの最も難しい部分を意図的に表示していないので、ほとんどの人が成功できないのです。コーチングの基礎で書きましたが、成功までのタスクが多すぎて、無意識のうちに出来るようになるまでには、長くつらい「修行」が続くからです。これをやり遂げるには、「史上最大の成功者を導いた理論(法・術・勢」のところで書いたように、やらないと厳罰が与えられる仕組みを作っていかないといけなくなります。

ダニエル・カーネマンのいう、システム2を起動させ、新しいタスクを覚えさせることは、古いノートパソコンを立ち上げることのようなものです。瞬間的に立ち上がり、10時間も電池がもつMacBookと違い、古いノートパソコンは起動するまでにかなりの時間がかかり、しかも電池がすぐ切れてしまいます。これを繰り返してタスクをこなしていくのは試練のワザですし、膨大な時間もかかります。この部分が他のコーチング・メソッドにほとんど書かれていないところです。NLP(神経言語プログラミング)や催眠術のように人を操って強制的にシステム2の状態でタスクをやらせる方法もありますが、こちらは膨大な費用がかかりますし、一人では出来ません。現に私がコーチングをする場合でも、少なくても1回1000ドル以上のコーチング料をいただいています。このウエブサイトの目的は、より多くの方が、お金をかけずに一人で出来るようになることなので、これからその方法をこれから解説していきます。

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変性意識状態を作り出す原理

あなたが今、現実だと思っている世界は、実は脳が現実だと思っているだけで、実際に存在しているわけではありません。こんな下りを書くとSF映画のようですが、心理学や脳科学では一般に知られていることです。あなたが今現実だと思ってる世界は、五感を通じ脳が与えられた情報から作っている幻影です。ですからこの部分が書き換えられると、いとも簡単に価値観が変わります。これがNLPや催眠術の原理です。ですからNLPの理論を使って人を操ることは、ある程度NLPの知識がある人なら簡単に行えます。しかしこれが、自分自身を操るとなるとかなり難しいのです。成功への方法論を読んでも上手く行かないのはそのせいです。しかもシステム2は電池がすぐ切れてしまうので、他人の力を借りて無意識の領域でタスクをこなせるまでなるには、それを何度も何度も繰り返す必要が出くるため、莫大な時間と費用をかかります。

ここでもう少しこの原理について考え、これを克服した私のメソッドに近づけていきましょう。

ある方から伺ったお話なのですが、日中戦争以前に兵隊として中国へ行かれたその方が、川に沿って行軍していると、ひとりの兵士が、「瑪瑙(めのう)が落ちている!」と叫びました。瑪瑙は当時日本では、貴重な宝石でしたから、兵士達は行軍の休憩時に川に入り持てるだけ石を拾っていったのです。川の上流に行けば行くほどさらに大きな瑪瑙があり、兵士達は休みのたびに今まで拾った小さな瑪瑙を捨て、より大きな瑪瑙を拾っていきました。だいの大人が大勢で夢中になって石を拾っている異常な光景を見た中国人が、何をしてるのか尋ねたところ、中国語の出来る兵士は瑪瑙を拾っているんだと説明したそうです。そんなにめずらしいなら、いいものを見せてやると言ってその中国人は自分の家の小屋に兵士を何人か連れて行きました。そこには身の丈ほどの大きな瓶が沢山あって、その蓋の上には兵士達が拾っていた瑪瑙より遙かに大きい瑪瑙が、漬物石として、いくつもいくつものっていたそうです。それを見た兵士達は拾った瑪瑙を全部捨てていったそうです。これこそ価値観が一瞬にして書き換えられた瞬間です。

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現実の世界に対し、頭の中にある世界を「ビリーフ(belief)」と呼びます。ビリーフは「信じているもの」とか「思い込み」という意味です。ビリーフは五感により脳が認識している世界です。上記のようにこの認識を書き換えることが出来るなら、人は自由に操られます。そして人の認識というものは「五感」からくる情報によって構成されています。システム1の場合「五感」に直結していて、瞬間的に判断が行われます。システム1は認知や判断にバイアスがあるため、よく「思い込み」が生じます。このバイアスは、親の教育やこれまでの体験から起こります。このバイアスを回避するためにはシステム2を用いる必要が出てきます。大事な意志決定にはシステム2を使って時間をおき熟考する必要があります。ただ、やる気や高揚感、ひらめきや第六感など意志決定に大きな影響を与える感情は時間がたつと希薄になっていくという弊害も出てきます。

コーチングの基本の「なぜ「香りのコーチング」を受けると成功脳になるのか?」に書きましたが、人間の五感のうち視覚・聴覚・味覚・触覚はいったん大脳新皮質を通って海馬に運ばれます記憶されます。嗅覚だけは大脳新皮質を介せず直接記憶されます。人間の認識が五感の情報によって構成されているなら、なんらかの操作によって書き換えることが可能です。普通のコーチングではこれを「視覚」や「聴覚」で行います。それに対し、香りのコーチングは、記憶自体に直接働く「嗅覚」によるものなので、瞬間的に変性意識状態に入ることもでき、変性意識状態が解けたあとでも、同じ香りを嗅ぐことで、また変性意識状態に戻すことが可能なのです。今までのコーチングの欠点であった、他者によって繰り返し変性意識状態に導入してもらわなくても、自力で容易に変性意識状態に持って行けるところが利点です。

また、東洋医学の療法である「ツボ押し」や「マッサージ」といった「触覚」を利用したものも、香りを利用することによって、効果を倍増させることが出来ます。アロマテラピーが人気があるのは、アロマオイル(精油)の効果でマッサージの効力が強くなることです。ただ、今までのアロマセラピーはアロマオイルをホホバなどのベースオイルに希釈させて、それを全身に塗布することによって、微量のアロマオイルを血中に入れて効果を引き出してきました。これに対し、私が開発したアロマテラピーは、脳に働きかける香りとツボによるマッサージです。いままでのアロマテラピーの「ただのマッサージとの効果の違いがわからない」といったことがなく、正しいアロマオイルを選べさえすれば、素晴らしい効果が体感できるのが特徴です。これは、私のアロマテラピーの恩師である元IFA会長ジョアンナ・ホア女史との約束で、10年の月日をかけて東洋医学と融合させた次世代のアロマセラピーを開発しました。このことに関しましては、「アロマテラピーと東洋医学」のところに詳しく書いていきます。横道にそれましたが、本題に戻していきたいと思います。

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意識的有能と無意識的有能

変性意識状態であなたの潜在能力を引き出すことは出来ますが、奇跡を起こすわけではありません。あなたが本来備えていない能力を魔法のように引き出すわけではないのです。人の学習過程は「全く知らない状態」→「知っているけど出来ない」→「意識していれば出来る」→「意識してなくても出来る」という段階があると言われています。これをNLPではそれぞれ「無意識的無能」、「意識的無能」、「意識的有能」、「無意識的有能」と呼びます。このたとえは非常にわかりやすいので、ここでもこの表現を使います。NLPではモデリング等を用いて一気に学習出来ると言いますが、今までここで述べたように意識的有能から無意識的有能への移行は非常に難しく、モデリング(モデルとなる人の考え方や思考パターン、行動、仕草を真似すること)したぐらいでは克服できません。

香りのコーチングでは意識的有能から無意識的有能へステップアップするために変性意識状態を利用します。「なぜ「香りのコーチング」を受けると成功脳になるのか?」に書いたように「嗅覚」は記憶に直接働きますから、あなたにあった香りが見つかれば、容易に変性状態に導くことが出来ます。一度変性状態を経験すれば、その香りを嗅ぐだけで、他の人の助け無しに変性意識状態になることが出来ます。これは「香り」が記憶に直結していて、容易に体験が再現できるからです。このことがなぜ重要なのかお話しします。例えばあなたがお金持ちになりたいとします。もっと具体的に言えば、500万円の年収を2000万円にしたいと思ったとします。通常この場合、何かきっかけがあるはずです。友達がいい車を買ってそれが羨ましいとか、そんな感じのことです。この羨ましく思う気持ちが変性意識状態の導入になります。あなたは、「あいつに出来るのなら自分も!」と俄然やる気が出てお金持ちを目指しますが(弱い変性意識状態)、そのやる気が長続きしません。でも、その「やる気の記憶」を香りに結びつけると、容易にその記憶がよみがえります。今までコーチングで最も困難だった、システム2を起動させ、意識的有能を繰り返し行うことが出来るので、無意識的有能へステップアップがいとも簡単に行えます。

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これでいかに香りのコーチングが優れているのかわかっていただけたと思います。

<コンテンツ>
奇跡を生む変性意識状態のカラクリ
身体を支配する心の理論
変性意識状態への導入方法
変性意識状態へ導く音楽
史上最大の成功者を導いた理論
潜在意識が一瞬で目覚める香り

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Copyright © 2018 Richard Iwaki